ロス・フィルで、これは聴いて欲しいという名盤は、揃えるのは容易いが、2時間という枠に選曲するのは難儀だったろう。
映画の都ハリウッドに集った、ヨーロッパから移ってきた音楽家たちで組織だって成立。ブルーノ・ワルターとマーラーや、ブルックナーのレコードがある。
今でもハリウッドの映画音楽の伴奏をするオーケストラで、有象無象の集団だった楽団を、ウィーンで学んだメータが、アメリカの機能的なオーケストラを美しい響きに育て上げた。
その後を受けた、ジュリーニが流麗な音楽美とドラマティックな変化を特色にもたらした。
ドイツ系音楽では、独墺系オーケストラの精神性は期待できないが、聴いていての心地よさは極上のソファーでくつろいでいるようだ。加えてプレヴィンが、華やかな響きを与えた。ヨーロッパのオーケストラで活躍した指揮者たちと変わって、若手のエサ=ペッカ・サロネンが1999年から2009年まで音楽監督に就き。シャープな響きに変わったことがはっきり聴けて、とても靭やかでクールだ。
現在の録音は、2003年に新しく建った「ウォルト・ディズニー・コンサートホール」を拠点として行われるようになった。映画音楽の伴奏をレコーディングするためもあり、多目的に対応してスタジオの音響が変化できる。益々の新録音の登場が楽しみなオーケストラだ。
ハリウッドのジョン・ウィリアムズ指揮の演奏と比べて、フレージングの歌わせ方にロス・フィルらしさがある。シンフォニックで風格のある名演。ロス・フィルが様々な音楽に対応できるオーケストラであるとわかる。
GB RCA SB-6637 メータ レスピーギ「ローマの祭り」、R…
午前9時00分~ 午前11時00分
▽創立100年 ロサンゼルス・フィルハーモニック
「交響曲 第2番 ホ短調 作品27から 第4楽章」
ラフマニノフ:作曲
(管弦楽)ロサンゼルス・フィルハーモニック、(指揮)アルフレッド・ウォーレンスタイン
(9分55秒)
<EMI Classics CDE 7243 5 69029 2 3>
「交響詩「ツァラトゥストラはこう語った」 作品30」
リヒャルト・シュトラウス:作曲
(管弦楽)ロサンゼルス・フィルハーモニック、(ソロ・バイオリン)デーヴィッド・フリジナ、(指揮)ズービン・メータ
(32分58秒)
<ユニバーサル ミュージック PROC-2173>
「「マンフレッド」序曲 作品115」
シューマン:作曲
(管弦楽)ロサンゼルス・フィルハーモニック、(指揮)カルロ・マリア・ジュリーニ
(13分37秒)
<Deutsche Grammophon 447 444-2>
「寄港地」
イベール:作曲
(管弦楽)ロサンゼルス・フィルハーモニック、(指揮)アンドレ・プレヴィン
(15分21秒)
<ポリグラム PHCP-9556>
「ロサンゼルス・フィルハーモニックのためのファンファーレ」
ルトスワフスキ:作曲
(演奏)ロサンゼルス・フィルハーモニック、(指揮)エサ・ペッカ・サロネン
(0分56秒)
<Sony Records SRCR-1671>
「交響詩「はげ山の一夜」(原典版)」
ムソルグスキー:作曲
(管弦楽)ロサンゼルス・フィルハーモニック、(指揮)エサ・ペッカ・サロネン
(12分12秒)
<Deutsche Grammophon 00289 477 6198>
「バレエ音楽「くるみ割り人形」 第1幕 第1場から「行進曲」、第1幕 第2場「情景(松林で)」、「雪のワルツ」」
チャイコフスキー:作曲
(管弦楽)ロサンゼルス・フィルハーモニック、(合唱)ロサンゼルス・チルドレンズ・コーラス、(指揮)グスターボ・ドゥダメル
(13分10秒)
<ユニバーサル ミュージック UCCG-1831/2>
「「スター・ウォーズ」組曲 から メイン・タイトル」
ジョン・ウィリアムズ:作曲
(管弦楽)ロサンゼルス・フィルハーモニック、(指揮)ズービン・メータ
(5分09秒)
<DECCA 417 846-2>